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アヒルクサ文字



2014年7月はすこぶる暑い夏でした。
その暑い夏の日 
甲府の七沢賢治先生とお話していました。
次のテーマを探していた自分に七沢先生が
「 アヒルクサ文字を彫ってみたら
   どうですか? 」と
いつものにこやかな笑顔でなんだか楽しそうに言われました。

”えっ?あの神代文字のアヒルクサ文字ですか?
私なんかが彫っちゃってもいいんですか?
グラスとか日常に使う器に神代文字
彫ってしまってもいいんですか?
え〜っ、本当にいいんですか?”

おもいがけないご提案に戸惑いを隠せない、
でも物凄く嬉しい自分がいる。

以前アヒルクサ文字を文献で見た時に
感じた衝撃!
かっこいい!
誠に軽薄な感想なのですが、
素直な感想はカッコイイでした。

それからアヒルクサ文字のことを調べるうちに益々魅了されていきました。

伊勢神宮 の神宮文庫に納められた奉納文で1973年に公開された資料が写真の物です。
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一番右の内容は
アマテラスオホミカミ、フシハラフヒラ
(藤原不比等)と書かれています。

奉納文でこれまでに確認された99点のうち
57点がアヒルクサ文字で
書かれているということです。

奉納した人物は藤原不比等稗田阿礼
誰でも知っている歴史上の人物の名前を
見つけた時はいささか興奮しましたね。

日本に漢字の入ってくるはるか以前から
存在していたとされる神代文字
でも学会はその存在を認めていないようです。

以前某大学の教授にアヒルクサ文字のことを
お聞きしたら、
”アヒルクサ文字は学会ではタブーなんで、
なんともお話出来ないのです”とのお返事


アヒルクサ文字の存在を
認めたくない方々がいらっしゃるようですが、別に大したモンダイではないかとも
思うのです。

いつか真実は明らかになるのでしょう。

私は緊張と期待で破裂しそうなアタマを抱えてアヒルクサ文字の作品に取り掛かりました

まず日常にも使える透明の厚手のグラスに
アヒルクサ文字を彫りたいと思いました

☆う、あ、わ☆なのですが
その宇宙の始まりの造化三神
グラスに彫ろうと、
まあ〜恐れ多くも思ったのです。


さて、そこからが
自分との闘いが始まりました。


自分に思いつく限りの清らかな環境にする為にデジタルとアナログ両方の祓い清めをします。
そして自分の余分を祓い精神を透明、
無の状態に近づける努力をしてから
制作しました。

神剣をうつ刀鍛冶の真剣さが
少し分かったような気がしました。

最初のグラスを賢治先生にお見せした所、
じ〜っと見ていた先生は
「 リズムを感じたらどうですか 」
と言われました。

リズムリズム、文字のリズム
そこで書道家の方にアヒルクサ文字を
実際に書いていただいて、
動画にして何度も繰り返し見て
筆の動きからリズムを感じるようにしました。

さあ〜次はなんて言われるのか
ドキドキしながらお見せしたら、
「 荒御魂が強いようですね」

荒御魂か、
これは自分の性格の一番強い部分なので、
 難しい。

確かに緊張から
平らかな素の心では彫れなかった

上手く彫ろうとしていた自分に気付いて
その思いを手放し
アヒルクサ文字のリズムを感じられた時、
命が立ち上がるイメージが浮かんだのです。

あくまでも私個人の感覚なんですが、
アヒルクサ文字はエネルギーの形
と思えました。

遥か古代に音を形で捉えられる超天才の方々がおられて、その方々が創ったのが
アヒルクサ文字ではないか、

象形文字は目に見える形を
文字にしたのに対し
神代文字はその起源がすこぶる
謎に満ちている。

なぜ、一音一音があの形なのか

空想が拡がっていきます。

それから幾つも彫ることで慣れてきた私は
文字が生きているように
見えるようになりました。

それでお持ちしたら
賢治先生にとてもお褒めいただき、
まず最初のアヒルクサ文字の作品が
出来上がりました
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アヒルクサ文字について
白川学館に残る文献資料の内容については
又の機会に回すことにします。

かような流れで
白川学館に伝わるアヒルクサ文字
( 伝わる家ごとに微妙に形が違うように見えました )を硝子工芸品にするワクワクする日々が始まりました。